アタカマ砂漠に流れる、天と地の時間
チリの北部に広がるアタカマ砂漠。火星によく似た光景が広がる標高3,000メートルの高地、空気も乾燥しているため、天文観測拠点として世界中の天文学者たちが注目している。その一方ここは、かつてのピノチェト軍事政権下の弾圧で、政治犯として捕らわれた人々の遺体が埋まる場所でもあった。天文学者たちが遠い銀河を探索するかたわらで、砂漠を掘り返しながら行方不明になった肉親の遺骨を捜す女性たちの姿がそこにある…。
世界中から天文学者が集まるチリのアタカマ砂漠と、そこにとどめられたさまざまな「記憶」に焦点を当てたドキュメンタリー。ラテンアメリカを代表するドキュメンタリー監督パトリシオ・グスマンが、アタカマ砂漠に流れる、永遠とも思われる天文学の時間と、ピノチェト独裁政権下で愛する者を失った遺族たちの止まってしまった時間─天の時間と地の時間が交差する様子を、壮大な宇宙の映像とともに驚異の映像美で描いた作品。2010年のカンヌ国際映画祭でプレミア上映され、その年のヨーロッパ映画賞最優秀ドキュメンタリー映画賞を受賞している。日本では2011年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で最優秀作品賞を受賞、待望の劇場公開となる。
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