耳を澄ませば森の中で音の景色がひろがる
17歳の外村直樹は、北海道で林業を営む家に生まれ、この先も森と共に生きてゆくのだろうと漠然と考えていた。ところが、高校の講堂でピアノ調律師・板鳥が鳴らす音を耳にし、自分が心から望む道を新たに見出す。東京の調律師学校に進み、卒業後は地元旭川の楽器店に就職する。憧れの板鳥や、面倒見のいい先輩・柳らに導かれながら修行を積んでゆくが、ある日、顧客の佐倉姉妹から調律を断られてしまう。
しんとした静寂が広がり、感覚はどこまでも研ぎ澄まされてゆく。静かで美しい映画だ。ピアノの音に魅せられた主人公は悩み苦しみ挫折感を味わうが、「才能とは諦めない心。すごく好きだということ」なのだと励まされ、ひたむきにピアノと向き合い続ける。2016年の第13回本屋大賞を受賞した宮下奈都の同名人気小説を、『orange -オレンジ-』を大ヒットさせた橋本光二郎監督と山崎賢人の主演コンビ再結成で映像化したのが本作。脚本は『ヘルタースケルター』の金子ありさ、音楽は映画作品も多数手がけるシンガーソングライターの世武裕子。さらに、久石譲作・編曲の“The Dream of the Lamb”が、辻井伸行のピアノ演奏でエンディングを飾っている。
現在「羊と鋼の森」の11月23日の上映スケジュール情報が確認できません。
地域または、版(通常、日本語吹替、3D、3D日本語吹替)を切り替えて検索しなおしてください。
(c)2019 Liberra Inc. All rights reserved.